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#10041で私が導出を試みた降伏曲げmoment及び道示の記号に合わせて破壊抵抗曲げmomentの導出及びM-N相関図作成について試みた事を以下に記す.
一般に引張側鉄筋の終局歪みは考慮しなくても実用上問題が無い為,当道示(文献1)ではconcreteのみについて終局歪みが規定されている.
平面保持の仮定に拠る歪の適合条件式は,
ε_c=ε_cu・y/x(1)
ε_s=ε_cu・(d-x)/x(2)
ε_s'=ε_cu・(x-d')/x(3)
此処に,ε_cu:終局歪み[1]
1.concreteに作用する圧縮合力C_c'[N/b]は,#10041(1),今回の(1)に拠り,
C_c'(x)=∫b_i・0.85σ_ck(500ε_cu・y/x)(2-500ε_cu・y/x)dy(積分区間:0~0.002x/ε_cu)+∫b_i・0.85σ_ck・dy(区間:0.002x/ε_cu~x).(4)
b_i=b(一定)の長方(矩)形断面では,等価応力blockを用いても誤差は小さく,
C_c'(x)=0.85σ_ck・b・βx.(4')
此処に,β:xに対する等価応力block高さの比[1]但し,私は道示p154図-解5.8.2凡例単位を正した.
2.圧縮鉄筋の圧縮力C_s'[N/b]は,
C_s'=A_s'・σ_s'=A_s'・E_s・ε_cu・(x-d')/x.(5)
此処に,A_s':圧縮鉄筋断面積[mm^2/b],σ_s':圧縮鉄筋の圧縮応力度[N/mm^2]=E_s・ε_s'
3.引張鉄筋の引張力T[N/b]は
T=A_s・σ_s=A_s・E_s・ε_cu・(d-x)/x.(6)
此処に,A_s:引張鉄筋断面積[mm^2/b]
4.力の釣合条件に拠り,
N_d=C_c'+C_s'-T.(7)
此処に,N_d:設計条件に応じた荷重係数等を考慮して断面に生ずる軸方向力[N/b]
(7)に(4)~(6)を代入して,
N_d=∫b_i・0.85σ_ck(500ε_cu・y/x)(2-500ε_cu・y/x)dy(区間:0~0.002x/ε_cu)+∫b_i・0.85σ_ck・dy(区間:0.002x/ε_cu~x)+A_s'・E_s・ε_cu・(x-d')/x-A_s・E_s・ε_cu・(d-x)/x.(7')
b_i=b(一定)の場合,
N_d=0.85σ_ck・b・βx+A_s'・E_s・ε_cu・(x-d')/x-A_s・E_s・ε_cu・(d-x)/x
0.85σ_ck・b・βx^2-N_d・x+E_s・ε_cu{(A_s'+A_s)x-(A_s'・d'+A_s・d)}=0
0.85σ_ck・b・βx^2+{E_s・ε_cu(A_s'+A_s)-N_d}x-E_s・ε_cu(A_s'・d'+A_s・d)=0.(7'')
xに関する2次方程式を解の公式に拠り解く.
5.破壊抵抗曲げmoment[N・mm/b]の特性値
M_uc=C_c'・y_1+C_s'・y_3+T・y_2(8)
此処に,y_1,y_2,y_3:断面図心からC_c',T及びC_s'迄の距離[mm]
b_i=b(一定)の場合,
M_uc=C_c'(u-0.4βx)+C_s'(u-d')+T(d-u)(8')
此処に,u:軸力側縁端からconcrete換算等値部材断面図心までの距離=[0.5b・h^2+n(As・d+As'・d')]/A_i[mm]
一般断面では(4)の図心と矩形断面での等価応力blockの図心は必ずしも一致しない.
A_i:concrete換算等値断面積=bh+n(As+As')[mm^2],h:断面高(厚)[mm],n:鉄筋とconcreteとのYoung(弾性)係数比[1]
一般部材では軸方向力が釣合状態を超える事は無く,軸方向力の破壊安全度は曲げmomentの其れよりも大きな値と成る.
②此の為,設計条件として考慮する作用に因り,此れ等の断面力が同時に生じる場合,軸方向力N_d[N/b]を求め,其の軸方向力を破壊抵抗曲線に与えて破壊抵抗曲げmoment M_ud
[N・mm/b]を求め,(M_ud,N_d)をM-N相関図にplotし,曲げmoment M_d[N・mm/b]が破壊抵抗曲げmoment M_udを超えない様に照査する.①中立軸が圧縮鉄筋より上に来るのは軸引張状
態でRCの設計では必要とせず(文献2),コンクリート標準示方書(文献3)に拠り環境条件を満たす適正被りに減らし圧縮状態と成るか検討し,成らなければ鋼又は合成構造が適正です.
M_ud=ξ_1・ξ_2・Φ_u・M_uc(9)
此処に,ξ_1:調査・解析係数[1],ξ_2:部材・構造係数[1],Φ_u:抵抗係数[1]
私は圧縮鉄筋の意義を明確にする為,考慮した式及び図に改めた方が良いと判断し,又は,圧縮鉄筋を式で考慮せず簡略にした根拠を記すべきと考える事を道路協会に送信し,回答は道
路協会HPに載る予定で,出来れば#10041又は当commentに補って頂く様に依頼した.
文献
1)(公社)日本道路協会:道路橋示方書・同解説Ⅲコンクリート橋・部材編,平成29年11月,pp.123-127,136-138 2)吉川弘道:鉄筋コンクリートの解析と設計,p116,1996.10
3)土木学会:コンクリート標準示方書[構造性能照査編],2002.